「雑居時代」、その色彩へのこだわり

「雑居時代」は全話通じて、赤、青、黄の原色系のトーンを基調にして、とてもカラフルで魅力的な映像を実現しています。その「夢がある」空間と色彩は、観るものを惹きつけて止みません。

すぐに思い浮かぶのは、稲葉スタジオ・ビルの赤い壁と青いドアですが、その他、日常の風景にもさりげなく、原色系の物をバランスよく配置しています。

栗山家姉妹の赤、青、黄、緑のセーターやカーディガン、マリーの赤いランドセル、大きな花瓶に活けられた花、細かい所では、台所の花柄のコップ、醤油や塩のビンの赤いキャップ、などはいつも目につきます。

これらを見るたびに、美術担当の佐谷晃能氏のプロの技というか、こだわりみたいなものを感じます。

そのこだわりは、セットや衣装にとどまりません。ロケにおいても、常に、原色系の色が映像に入るような配慮が見られます。

最終話、夏代さんと十一が東京・丸の内、明治生命館前を二人で歩くシーンがあります。同居する、別居する、と口論になり、十一が夏代さんに足を踏んづけられた、あの歩道シーンです。

ドラマのシーンと同じカメラ位置から、撮影した写真です。後ろ姿の夏代さんと十一が手前から、向こうにゆっくりと歩くシーンが思い浮かびますか?

2012年1月6日撮影
この構図で撮影しようとすると、カメラを地下鉄・二重橋前駅の出入り口の柱にぴったりとくっつけなければなりません。結構、厄介なカメラ位置だと思います。この歴史的建造物を映像に入れる構図は他にも考えられますが、あえてこうしたのは、何故でしょうか?




実は、当時このビル(隣の新館)には「明治生命」という赤い看板が設置されており、ドラマのシーンではそれが右上に写っていました。

この看板を映像に入れた理由としては、もちろん、ロケに協力してもらった明治生命さんへの配慮もあるでしょうが、何よりも、千野皓司監督や佐谷氏は赤い色が欲しかったからではないでしょうか?

さらに、十一が足を踏まれた瞬間、通りの反対側からのロングのショットに変わります。


ここにも、赤が写っていますね ドラマの映像にも、同じ位置に赤いポストが写っています。

わざわざ、こういう構図を選んだのも、「そこに赤いポストがあったから」だと思いまが、考えすぎでしょうか?

コメント

  1. ちなみに明治生命は番組スポンサーでもありました。

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  2. そうでしたね。ZakkyoさんのYouTubeコンテンツでも紹介されていました。
    http://www.youtube.com/watch?v=pPqcejtqwtE

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