成城学園前「増田屋」さん

「雑居時代」第2話に登場する成城学園前駅、北口の「増田屋」さん、「ふつうに美味しい」街の蕎麦屋さんです。

昨日のお昼に寄った際、お店の方に第2話の写真をお見せして、「石立鉄男さんのドラマ」が、また放映されている、とお伝えしたら、たいへん懐かしがっておられました。以下、お店の方と小生の会話。
「雑居時代」第2話より
2012年2月撮影
写真を見ながら、お店の方「もう、何年前になるかしらね?」
小生「39年前です」
お店の方「えー、そんなになるかしら、何っていうヤツでしたっけ?」
小生「雑居時代ですよ」
お店の方「あー、そうそう、雑居時代」
小生「石立さんは、もう亡くなられましたが」
お店の方「え?いつですか?」
小生「5年前です。大原さんも3年前です」

お店の方「えー、ほんとですか、あたし、大原麗子さん好きだったんですよ.......
しかし、うちは全然変わってないわね、一度も改装したことがないから(笑)」

十一の背後に見える飾り額は、開業したとき、商店街のみなさんから送られたもの。第15話の獅子舞シーンで有名な「魚康」さんの名前も書かれています。

小生「魚康さんは閉められましたが、ここに書かれている他のお店はまだありますか?」
お店の方「一軒も残ってませんよ、みんなもう閉めちゃいましたよ」

開業したのは昭和45年ごろ。成城には東宝の撮影所があるため、映画、テレビ関係のお客さんが多く、「雑居時代」の撮影にお店を提供したのも、その方面の関係から。今でも、たまに撮影の依頼があるが、お断りしているそうです。

と、こんなやりとりをしている時に、この飾り額の真下の席で、偶然にも俳優の小澤征悦さんがお一人で食事されていました。指揮者の小沢征爾さんご一家は、昔から増田屋さんの常連です。

この店のご主人は今年で、御年78。いつまでも、いつまでも、お元気でお店を続けて欲しいと願う、いち「雑居」ファンの小生です。


補足1 増田屋のれん会
増田屋は明治23年(1891年)、滋賀県人の故武久留吉氏が港区麻布(旧町名)の日赤正門前に開業されたのが始まり。そして、その増田屋の「のれん分け」第一号店として、新潟県人の故、古道文次氏が、明治45年に渋谷区原宿(旧町名)に開業。

戦後、1951年に古道文次氏によって正式に「増田屋のれん会」が発足、当時の主要食糧不足を背景に営業も順調に伸び、1991年にはおよそ200店にまで増えたとのこと。

増田屋は「のれん分け」であり、チェーン店ではないので、すべての店が同じ味をというわけでなく、個々に、独自の研究と発展をしているそうです。

補足2 2013年3月31日、テレビ朝日、報道ステーション・Sunday「小澤征爾特集」
小澤征爾氏がインタビューの場所に選んだのが、なんと、この増田屋さん。氏は海外から帰国した際、空港から直行し、増田屋さんのそばを食べるのが習慣となっているのだそうです。「帰国したら、このそばを食べることを思いながら、ひたすら海外での仕事に励む」とのこと。インタビューアー、長野智子キャスター「これが、世界の小澤征爾さんが食べるおそばですね!」

コメント

人気の投稿