雑居時代 ロケ地の楽しみ(19)最終話の教会

最終話。稲葉がカラコルムから急遽帰国するとの知らせを受けた十一と夏代さんは、羽田空港まで出迎えに。しかし、飛行機の到着は夜の11時頃に遅延するとのこと。十一と夏代さんは仕方なしに時間潰しをすることになるのですが、これがふたりにとって予期せぬデートになりました。そして、ふたりはたまたま通りかかった教会にこっそりと忍び込み、結婚式の真似事をして、お互いの愛を確かめあう結果になったのはご存知の通りです。

さて、ドラマのクライマックスともいうべきこのシーンで使われた教会は一体どこでしょうか。『雑居』ファンなら是が非でも知りたいところです。以前よりネットでは、教会の外のシーンは赤坂の霊南坂教会(移転以前)、教会の中のシーンは高輪教会という情報が流れていましたが、今一度、ロケ地探索をしてみたいと思います。

まず、下の写真は教会の外のシーン。ドラマに登場するのはこのアングルだけの映像。坂道とレンガ造りの建物は旧・霊南坂教会のような雰囲気はありますが、確証が欲しいところです。霊南坂教会は地域の再開発に伴い、1980年代半ばに同じ地域で移転しています。旧教会建物の画像などをネットで検索しましたが、参考になるものありませんでした。これ以上の探索はあきらめることとしました。


『雑居時代』最終話より

では、中のシーン。 重要な手がかりになるのが『気になる嫁さん』の第11話、めぐみのために、死んでしまった純との仮想結婚式を行うシーンです。下の写真はそのシーンから。


そして、下の写真は『雑居時代』最終話、教会の中のシーンから。


見比べてわかる通り、この2つのシーンで使われた教会は同じです。

では、『気になる嫁さん』第11話で使われた教会はどこでしょうか?これも昔から高輪教会との情報が流れていましたが、ドラマ映像からも検証してみましょう。下の写真は、小夜子とめぐみがタクシーでこの教会に到着したシーンから。私が以前撮影した高輪教会の写真をその下に掲載します。

教会の建物は改装されていますが、左側に見える教会窓の両側の柱、右奥の教会玄関の屋根の形、玄関の格子など当時の面影を残しています。『気になる嫁さん』第11話の教会、すなわち『雑居時代』最終話、教会内のシーンで使用された場所は高輪教会だと考えて間違いないでしょう。



高輪教会、高輪3丁目15−15、2012年1月3日、撮影。

ところで、先日、週刊現代の特集記事『雑居時代・座談会』で、このドラマの助監督だった荒木功さんが、このシーンのロケ地は成城の教会だったと発言されていたのには、少なからず驚きました。何せ50年も前の話ですから、荒木功さんの記憶違いということもあり得ます。50年も前のドラマのロケ地を探し当てるのは、日に日に難しくなりますね。

コメント

  1. こんにちは。昔のドラマ、良いものがたくさんありますね。今の若い人たちにも見てもらいたいです。

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