雑居時代 ロケ地の楽しみ(18) 調布駅前

『雑居時代』第20話。秋枝は、夏代さんの見合いの相手、高木(倉石功)を呼び出し、夏代さんを幸せにする自信があるのかと詰め寄ります。ところが、男勝りな秋枝を気に入った高木は、「今度、空手のお手合わせをお願いしたい」と、秋枝に交際を求める結果となりました。高木には好意を持った秋枝ですが、「あねごの見合い相手を取るわけにはいかない」と考えたのでしょう。秋枝は十一にニセの恋人役を頼み、高木の前で一芝居打つことになりました。

高木 「ひどいなー、秋枝さんも」
秋枝 「ひどいかなー」
高木 「だって、恋人がいるなら、いるって、最初から言ってくれれば」
秋枝 「だって、いないなんて、言ってないじゃない!」

下の写真は、そんなコメディーの展開があったシーンですが、秋枝と十一の恋人芝居の話はさておき、この喫茶店は一体どこなのか、雑居ファンならとても気になるところです。

写真1

写真2

写真1、喫茶店の窓越しに樹木と広場らしきものが見え、写真2では、十一の背後、右手に駅のプラットフォームが見えます。『雑居時代』が撮影された、大映調布撮影所の近くの駅で、このような広場があるのは調布駅。と、まあここまでは推測できますが、グーグル・ストリートビューなどでは、よくわからないので、実際に現地の風景を確かめに調布駅に赴きました。

以前、小田急線の成城学園前駅が地下に潜ってしまった話を書きましたが、この調布駅も全く同じことが起こっています。京王線の複々線化事業により、この調布駅周辺も昔とガラッと変わってしまいました。駅とこの近辺の線路は地下に潜ってしまい、駅跡地周辺にはコンクリートのビルが建ち並び、昭和の風情は全く無くなってしまいました。本当に寂しい限りです。

残念ながら、この喫茶店があった場所にも、今は別のビルが建っています。そのビル前からの風景を掲載します。当時の面影が感じられなくもありません(苦笑)。

写真1で背後に見えていた広場です。

写真2で背後に見えていた駅のプラットフォーム跡地です。今は、駅が地下にあります。


2016年3月27日撮影

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ロケ地の探訪は、ちょっと残念な結果となりましたが、一方、CS・チャンネルNECOで放映中の『見合い恋愛』(1969年)、第6話で、この喫茶店が登場したのを見つけました。この喫茶店は、昔から日活系の映画・ドラマの撮影に使用されていたようですね。

左手は浜田光夫さんであることは、すぐにおわかりだと思います。では、右手の女優は?
正解:三船美佳さんの母親、喜多川美佳さんです。(旧芸名:北川美佳)

このふたりの背後に見えるのが、まさに秋枝と十一が恋人芝居をしたテーブルですね。

『見合い恋愛』、第6話より

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