雑居時代 ロケ地の楽しみ(4) 渋谷、公園通り

渋谷の街に「PARCO」がオープンしたのが、1973年6月。今から思えば、平凡というか、どちらかと云うとダサい街だった渋谷が、ファッション発信基地へと変身していく第1歩だったと思います。

神南1丁目交差点から渋谷区役所へ緩やかに登っていく、この通りも「PARCO」にちなみ「区役所通り」から「公園通り」と改名されたそうです。(Parcoはイタリア語で公園)。私は、「代々木公園」方面に向かうので、「公園通り」だと、ずっと思い込んでいましたが(苦笑)。

『雑居時代』の撮影が開始された1973年9月ごろには、通りの名は既に「公園通り」に変わっており、いくつかのシーンの背景には、あの緑と白、丸いロゴマークの街路灯が写っています。

今回もできる限りドラマのカットと同じ構図でロケ地を写真に収めてみました。ドラマに写る当時の風景は、まだまだ平凡な商店街の様相を呈しています。まさに、この通りや渋谷がイメージチェンジする夜明け前といったところでしょうか。

第7話

1.勤労福祉会館前・交差点
家出した夏代さんが信さんに電話をかけるシーン。夏代さんの右手奥に、公園通りロゴマークの街路灯が見える。左手には、赤い消火栓。街路灯の形は変わったが、消火栓ともども、その位置は変わっていない様子。左手のスナック・喫茶店があった場所は、今は「エクセルシオール・カフェ」に。赤い公衆電話は、撮影用の小道具でしょうか。


2013年11月30日、撮影

2.神南1丁目・バス停
以前にも取り上げたが、夏代さんが京王バスから降りた神南1丁目・バス停。いつの間にか、停留所に屋根が付けられてしまった。『雑居』ファンにとっては邪魔(笑)。


2013年11月30日、撮影

3.神南1丁目アパート前
バスから降りる夏代さんを十一が発見したシーン。背後には、公園通りロゴマークの街路灯が見える。右端には都営・神南1丁目アパート(1969年築)のブロック塀が見える。現在も、同じ場所に健在。消火栓やこういった公営ものは、あまり動かされないので、ロケ地点を特定するのに有効な手がかり。ちなみに、この神南1丁目アパートは、夏代さんが降りたバス停からは、かなり離れている。


2013年11月30日、撮影

第17話

宇田川町交差点・手前
玄也が女子大生に追いかけられるシーン。左上に公園通りロゴマークの街路灯が見える。背後・中央のコンクリートの塔は代々木国立競技場の円錐形の屋根。道路の曲がり具合などから、宇田川町交差点、手前辺りだと推定。円錐形の屋根は、今はビル陰でよく見えない。下の写真には写ってないが、ドラマ映像には右端ぎりぎりに赤い消火栓が写っていた。現在も、同じ地点に健在。


2013年11月30日、撮影

(つづく)

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