気になる嫁さん ロケ地の楽しみ(31)

第38話。下の写真は、めぐみが宏子から急用だと呼びだされ、宏子の歯科医院へと向かう場面から。調布市から狛江市にまたがる広大な敷地に建てられた「神代団地」のすぐ脇にあった耳鼻科医院がこのロケ地です。第1話から何回か登場していますが、このアングルの映像はこれが初めて。ロケ地周辺の当時の雰囲気が伝わってくる貴重な映像です。


この耳鼻科医院の隣、めぐみの背後に写っているのは小児科の看板。今では、高度成長期に建てられた団地の老朽化や住人の高齢化が問題になっていますが、このドラマが撮影された1972年当時は、この団地の住人もまだ若い子育て世代。小児科や耳鼻科が近くに開業したのもそういった団地住人の需要に応えたものでしょう。また、左手奥に写っているのは食料品店。当時は大型スーパーも近くに無く、団地住人の日常使いの店だったと思われます。

以前撮った同ポジションの写真です。小児科と耳鼻科はとうの昔に廃業しています。食料品店の赤い庇が当時の面影を残していますが、営業しているのかよくわかりません。この辺りの空気からは、ドラマ映像に写っている高度成長時代の日本の騒然とした元気の良さが抜けたような感じがします。感慨深いものがありますね。


狛江市西野川1丁目21、2019年2月24日、撮影。

ところで、下の写真は『雑居時代』第14話、十一とケン坊がちり紙交換をする場面から。トラック左手に写っている「一井小児科」の看板は、めぐみの背後にも写っていたもの。『雑居時代』と『気になる嫁さん』は同じロケ地を使うことが多いのですが、ここもその1つです。



コメント

人気の投稿